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KickStarterその2

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 先週の記事に便乗します。KickStarterにこんなもの(リンク)がありました。上海のUnihertzという企業が提案している小さいスマホです。ディスプレイはわずか2.45インチだそうです。現在主流のスマホのデグレードモデルであると思います。技術革新が盛りだくさんという類の商品ではありません。

 このようなコンセプトの商品を見ると、クレイトン・クリステンセン著の『イノベーションのジレンマ』を思い出さずにはいられません。この著書では、先行企業(巨大企業)が後発企業(新興企業)に逆転されてきた過去の実例を挙げ、その際に起きていた現象やメカニズムが詳しく説明されています。一言で説明するのは難しいのですが、『先行企業が現状の利益を維持するべく従来製品の高機能化・高性能化に注力している間に、高機能化・高性能化とはコンセプトの異なる後発企業の代替製品が多くの需要者に受け入れられ、市場が席巻されてしまう』というような話です。今回のスマホの話に当てはめると、先行企業がスマホのカメラ等の機能の改良に注力している間に、機能をそぎ落とした小型スマホが多くの需要者に支持され、市場が席巻されてしまうというようなことが将来起こるかも知れないというようなことです。ただ、『イノベーションのジレンマ』は技術経営の分野で常識レベルのことですので、当然、スマホの先行企業は対策を打っていることと思いますが...

 ここで、話をKickStarterに戻します。KickStarterのようなクラウドファウンディングの大きな特徴の一つとして、インターネット上に存在する多数の投資家が、ほぼ需要者と同じ目線を持っていることが挙げられると思います。需要者のニーズに適っている企業や商品に対して投資が集まりやすくなるので、全体的に見れば効率的な投資や技術開発が実現するのではないかと思います。また、クラウドファウンディングの投資状況を解析することにより、需要者のニーズの動向を掴むことができるようにも思います。例えば、需要者のニーズが従来製品の高機能化・高性能化に向かっているのか、それとは異なる方向に向かっているのかを先行企業が早期に察知できるのかも知れません。


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