明日(5/18)からINTAのAnnual Meetingに参加するため、海外出張に出かけます。2年ぶりの海外出張なので非常に楽しみです。私は若い頃バックパックを背負っていろいろな国を旅したことがありまして、その頃を思い出すからなのか、今でも海外に行くと自分の中のスイッチが切り替わるように感じます。少しテンションが上がってしまうんです。Annual Meetingでは上がってしまったテンションを利用してたくさんの方と話をしてこようと思っています。長期的に信頼関係を築けるような良い出会いがあると良いのですが。。。
さて、昨日の日経新聞にこのような記事が載っていました。
「ゲーム業界特許ラッシュ紛争過熱の弊害懸念も」
過去10年で特許出願件数が減少してきた業界に身をおく者としては、久々に注目したくなるニュースです。ゲーム業界では注目すべき訴訟がいくつかありますので、そのベースとなる特許出願の件数が増えるのも当然でしょうか。記事では特許件数の増加によって自由な開発の障害になるという懸念にも触れられていましたが、各社は自己の事業を確実に守るために知財を準備すべきですから近い将来に出願件数が少なかった過去の時代に戻ることはないように思えます。
多くの日本企業はライセンス交渉を通じて訴訟まで発展させないように活動しているように思えますが、そうだとしても交渉のベースになる知財を獲得しておかなければ交渉できませんので、知財を戦略的に獲得するのはとても重要ですね。
いずれにしても、特許業界人としては、早期に戦略的に特許を取得した企業の活動が阻害されず勝ち残るようになってほしいと願います。知財を軽視する企業が勝ち残る世界は良い世界ではないように思えるのです。
今回のゲーム業界の訴訟は、当事者の方々にとっては非常に大変なことと思いますが、結果が出れば、どのような場合に交渉すべきなのか、どのような知財が守られるのか、など、いろいろな実務の知識を特許業界で共有できるようになると考えられます。この意味で、今回のゲーム業界の動向は非常に興味深く、今後も注視していきたいと考えています。