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 明細書を読んでいて、小説を読むより楽しいと感じたことはありますか?

 特開2018-110659公報。非常に楽しく読ませていただきました。

 

 私の家族は、ゲームが大好きです。ボードゲーム、テレビゲーム、謎解き。一人ではなく、複数人で楽しめるゲームを家族で楽しんでいます。嵌まったゲームは沢山ありますが、たまに大ヒットがあります。ボードゲームなら「カタンの開拓者たち」、テレビゲームなら「splatoon 2」。

 splatoon 2は、4人でチームを組み、インクを発射する水鉄砲のような武器でバトルするオンラインゲームです。私の家にはswitchが2台あり、家族でチームを組んでプレイしてました。戦略を相談しながらプレイするのがとても楽しい。先日、このゲームの続編、splatoon 3の発売日が発表され、非常に話題になっています。splatoon 3は、特許についても少し話題になっていました。ゲーム内で参照できるマップの見やすさを改善する技術に関するUS出願がツイートされたとか。splatoonファンとしては、確認しないわけにはいきません。このUS出願の基礎、特開2018-110659を読んでみました。

 とても楽しく読ませていただきました。発明の対象が好きなものだとこんなにも明細書を読むのが楽しいのですね。内容は、ゲーム中に表示可能なマップに関する技術で、
・俯瞰マップにおいて、プレイヤが立体構造物に隠れている場合と隠れていない場合で、表示態様を変える
・俯瞰マップにおいて、立体構造物の上方に塗られたインクを、下方に塗られたインクより明るく表示する
・俯瞰マップにおいて、マップを表示するための視点となるカメラを移動させることができる
などが、請求項に含まれています。
 明細書には、これらの他にも、「スーパージャンプ」の際のジャンプ先の選び方や、坂の面に傾斜方向に垂直な線を入れることで斜面に見えるようにする工夫などが開示されています。明細書に「スーパージャンプ」なんて書かれていると、なぜかうれしくなってしまいますね。
 フローチャートは、1フレーム内に操作受付、キャラクタの移動、攻撃の発射制御等の各処理を行い、1フレームの処理を繰り返すような流れになっていました。ゲームを作成することでプログラムの勉強をしていたとき、リアルタイムゲームを作るときの典型的な処理の流れとしてこういうタイプのフローを学習したことを思いだしました。

 明細書は楽しく読ませていただきましたが、この明細書の技術、splatoon 2ですね。一部、splatoon 2に採用されていない内容が含まれるように思えましたが、上述の技術はsplatoon 2に使われています。出願日が2017/1/10で、splatoon 2の発売日は2017/7/21ですから、splatoon 2のための出願と考えるのが妥当ですかね。手元のswitchでsplatoon 2を起動し、マップを確認してみましたが、請求項で述べられていた事項は、全てsplatoon 2で実現されています。インクの明るさ等は今まで気づいていませんでしたが、確かに、このような明るさの違いによって、高低差があることがよりわかりやすくなりますね。

 splatoon 3の技術を発売前に垣間見られることを期待して明細書を読みましたが、残念ながら、違ったようです。でも、明細書を読むこと自体は楽しかった。こんなに楽しく読めるなら、他の明細書も読んでみようと思います。明細書に限らず、ゲーム関連の特許について、判例の研究をしてみようとも思っています。


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