先週、欧州の代理人さんに事務所を訪問してもらいました。
4月に中国の上海で行われた知財カンファレンスでたまたま挨拶をしたのがきっかけで、弊所と取引が始まった欧州の代理人さんです。
ホテルに迎えに行き、一緒にランチをし、その後、事務所で挨拶をし、次の目的地に案内したという流れ。弊所のオフィスで簡単に事務所紹介をした後、依頼案件の手続方針と進捗状況の確認をしました。
うれしいことに、弊所のメール等のレスポンスが早くて仕事がやりやすいと言っていただけました。日本の大規模事務所のレスポンスが遅いとは一概には言えないとは思いますが、レスポンスの早さは弊所のような小規模事務所の強みなのだと改めて認識しました。時差などがあって難しいと感じることもありますが、個人的には、即日で返信をするように心がけています。
それ以外、ランチ中や移動中など、とにかく雑談しっぱなしでした。話したいことが次々に頭に浮かんでくる英会話のレベルにないため、正確には、一方的に雑談されっぱなしの状況であります。要改善です。
新たなクライアントに喜んでもらえることはとてもうれしいことです。世界中には、我々のサービスに満足してくれるクライアントがまだまだたくさんいるはずです。どのようにして世界中の潜在的なクライアントにKnowledgePartnersの存在を示すか、今後じっくりと作戦を練らねばならないといけないと感じました。
Knowledge Partners特許業務法人では、引き続き、弁理士、特許技術者を募集しております。10月中をめどに候補者を絞りたいと考えておりますので、もしご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら是非お早めにご応募ください。
さて、今回は弊所のOJTスタイルを紹介します。
弊所では、コーチ弁理士がコーチ対象者の全執筆案件をチェックします。弊所では明細書マニュアルが作成してあり、明細書に書くべき事項、書いてはいけない事項等が共有されていますので、基本的にはこのマニュアルに沿って明細書を修正し、議論します。コーチ弁理士がクライアント様の要求レベルに達していると判断するまで、修正および議論が繰り返されます。
議論の過程では、クレームの書き方、実施形態における構成や効果の書き方など基本的な事項も解説しますが、OJTの多くの時間は、品質を高めるためにこのようなことを書くべきではないか?という指摘や議論に費やされます。弊所では、明細書に充実した書き込みができなければ、クライアント様に信頼されないと考えているからです。
また、弊所ではクライアント様から明細書の品質評価をいただいていますので、品質評価を参考にして品質の向上に取り組みます。少なくとも、低評価となった原因をつぶし、高評価となった要因を伸ばすようにしていきます。このような品質評価のフィードバックをするためには、クライアント様の考えを正確に把握する必要があります。OJTの過程ではクライアント様の考えを引き出すための施策やスキルも学んで頂くことになります。
さらに、コーチ対象者の業界経験が短い場合には、審査基準や基本書(例えば、Faber on Mechanics of Patent Claim Drafting)をコーチ弁理士と一緒に読んでいくことになるでしょう。
OJTを開始した当初は明細書を何度も書き直すことになりますが、一般的には、数年で弊所のスタイルを身につけていただけるようで、大きな修正が必要になるケースは減ってきます。明細書をかけるようになり、コーチ対象者がクライアント様の信頼を獲得できれば、コーチ対象外となります。コーチ対象外になると、一弁理士としてクライアント様と向き合っていただくことになります。この段階ではより大きな責任が生じますが、弁理士としての醍醐味を大いに味わっていただくことができますので、きっと充実した毎日になると思います。
もちろん、経験があり、既存のクライアント様の信頼を勝ち取ることができた方は、短期でコーチ対象外になることも想定されます。この場合、ご自身が理想とする進め方でクライアント様に貢献していただければよいと考えています。