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自転車のコンポーネントの特許動向

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 自転車の技術を少しずつ学習しています。書籍、雑誌も読みますが、やはり私は弁理士ですので、特許公報も読みたくなります。私は、コンポーネントを交換しながら今の自転車に可能な限り長く乗りたいと考えています。交換に際してそれぞれのコンポーネントについて、学習しましたが、コンポーネントの基本は理解しつつあるので、今度は特許公報を見ながら深く学習しようと考えています。まずは、コンポーネントメーカーの出願動向を調べてみました。
 
図1は、メジャーなコンポーネントメーカーとパナソニックについて、自転車関係の特許の公開件数を公知年別に集計したものです。出願人&IPC(B62)で検索しました。IPC のB62には自転車以外の車両も含まれますが、検索結果をざっと見たところ自転車関係が大半でした。図2は、図1の結果に登録日ありの条件を追加して集計したものです。

 雑誌を読んだり、自転車屋さんで話をしたりしていると、コンポーネントの品質、ブランド力はシマノさん1強という印象がとても強いです。多くの自転車乗りはシマノ製品のファンだと思うのですが、やっぱり私もファンです。自分の自転車のコンポーネントは可能な限りシマノ製品にしています。圧倒的に安心感がありますからね。
 
シマノさん1強状態は、特許からも裏付けられました。カンパニョーロさんは、外国メーカーとしては日本で結構出願しており、一定の存在感がありますが、シマノさんの件数と比較すると控えめですね。日本の特許に関して、両者は互角ではないようです。
 
SRAMさんは日本でほとんど出願していないようです。もしかしたら検索方法が悪いかもしれませんが、google patentsでSRAMさんのUS出願を眺めていても、ファミリーに日本が含まれる出願は見当たりません。以上の簡単な検索のみから判断する限り、特許から見てもコンポーネントに関してシマノさんは敵無しのようです。

 

 シマノさんの出願、登録は、2019年に突出して件数が増えています。強い意志が感じられますね。2019年に公知になった公報をいくつか眺めて見ました。どうやら、モータアシストのある自転車、電動コンポーネントや制御系の出願が多いようです。
 
2019年より少し前に自転車業界で何が起こっていたのか調べていたら、2019年前後の自転車業界の分析をしたこんな記事を見つけました。
激変する自転車部品業界でシマノを襲う二つの波
 
大変興味深く読ませていただきました。機械式の機構から電動式の機構への移行が進むと、従来と異なる業種と戦っていく必要があるようですね。新興国のメーカーや自動車コンポーネントメーカーとも競合していくかもしれません。上述の検索では、メジャーなコンポーネントメーカーのみについて調べただけなので、機会があれば、メーカーを限定せずに、自転車関連の特許検索をしてみようと思います。
 どの業界でも各種の変化に対応していく必要があるのだと思いますが、特許公開件数を眺めていると、シマノさんは、他のメジャーなコンポーネントメーカーよりかなり先行しています。少なくとも特許に関しては日本国内において盤石の地位が維持できるように手を打っているように見えます。日本国内におけるブランド力、特許動向から考えると、当面は盤石、1強状態が続くと予想されますが、はたしてどうなるでしょうか。シマノ製品ファンの私としては、消耗品交換の際にシマノ製品を使いつつ、今後の業界の動向もウォッチしていこうと考えています。

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コンポーネント交換

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自転車のコンポーネントを交換しました。

 BB、クランクセット、スプロケット、チェーン、リアディレーラーのプーリを交換しました。当初は自宅で交換しようと考えていたのですが、レンタルピットがあり、ワンポイントレッスンも実施している自転車屋さんがあることを発見したのでそちらで教えていただきながら作業をしてきました。
 今回の交換は、ディレーラーを除くドライブトレインのほぼ全替えになります。
結構な作業量でしたが、大変楽しく作業することができました。自転車のコンポーネントの交換は難しく思えますが、丁寧に教えて頂いたので、次回以降は自分で作業できると思います。チェーンなどの消耗品はきちんと定期交換していこうと思います。

 さて、自分でコンポーネントを交換すると言うことは、一度分解すると言うことなのですが、素人が知識を身につける上で、これ以上に効率的な方法はないですね。本で学習するより圧倒的に早いです。分解の過程で、その機械の特性や構造、そのような形状になっている理由等を深く理解することができます。例えば、前回の交換の際にVブレーキを一旦取り外しました。Vブレーキにはばねの強度を調整するネジがあるのですが、なぜこのネジでばねの強度を調整できるのか理解できます。簡単なことなのですが、分解してみないと調整可能な理由をそもそも考えずに済ませてしまうことが多いです。ドライブトレイン周りでは、クランク周辺の部品の取り付けのためのネジが逆ネジなのかそうでないのか、BB(スクエアテーパータイプ)の取り付け順序がある理由、BBのシャフトに対するクランクの固定の仕組み、等々。。いろいろと勉強になりました。

 機械いじりは楽しいですね。当面必要な交換は済ませてしまったので、私の自転車の部品をしばらく交換する必要がありません。乗り物として考えると、大きなメンテナンスがしばらく不要であることは喜ばしいことなのですが、機械いじりができないのはちょっとさみしいです。今後は、日常の使用の結果、劣化したコンポーネントを替えていこうと思います。いつか最初から一台組み上げたいですが、それはちょっと先の話です。

 当面は、サイクリングを楽しんでいこうと思っています。そうすると、気になるのはサイクルコンピュータとか、履歴記録アプリとか、ですね。少しずつ試していこうと考えています。

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自転車博物館

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シマノ自転車博物館に行ってきました。

 主な展示は、自転車の歴史を実機と共に解説したものです。自転車の草創期から今の形に至るまで、形態やコンポーネントの変遷がわかりやすく解説してあります。
 
初期の自転車は、ドライジーネという乗り物でペダルはなかったそうです。足で地面をけって進む乗り物で、自転車の練習に使われる子供用のストライダーと同様の形をしています。ドライジーネはドイツとフランスで特許も取っているそうです。
 
ドライジーネ以後、前輪に対して直接クランクが接続された形態に進化し、その後、前輪で操舵し、クランクの回転で後輪を駆動する形態に進化したとか。
 
140年ほど前には今の自転車の形態とほぼ同一の形態まで進化したようです。140年前から現在に至るまで、自転車の形態はあまり変化しませんが、パーツは徐々に進化していきます。材料も進化し続け、デザインも進化します。少し前のコンポーネントより現在のコンポーネントの方がデザイン的に洗練されているのがわかります。もちろん、機能も進化しているのでしょう。

 

 特許出願を調べてみると、まだまだ進化は止まっていないようです。最終形まで進化してから100年以上も経過している装置なのに進化し続けるって、わりと珍しいのではないでしょうか?私は最近は自転車の雑誌をよく見ており、徐々に最新のテクノロジーを把握しつつありますが、特許出願の動向を調べると技術の内容をより深く理解できそうですね。ちょっと調べてみようと思っています。

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